第3回「個人心理学会会員の集い」ご報告

2020年5月10日(日) 10:00-12:00 ZOOMによる開催

 

参加者 22名(理事11名、会員9名、トラブルシューティング2名)

 

5月10日(日)10:00より第3回「個人心理学会会員の集い」がZOOMにより、オンラインでか行われました。かねてより個人心理学(アドラー心理学)の主要な概念である「共同体感覚」について、会員相互で語り合う場が欲しいと理事の間で話題になっていました。そこで、今回は常任理事で明治大学の浅井 健史氏より「『共同体感覚』概念の再検討-構造と機能に関するモデルの提示」と題し、基調提案をいただき、それを基に参加者で「共同体感覚」をめぐってディスカッションしました。

(基調提案で示された資料)



 浅井氏の提案が非常に整理されており、視覚的にもわかりやすかったため、ディスカッションも焦点化されたものになりました。また、抽象的・拡散的になりがちな「共同体感覚」をめぐる議論も、参加者から具体的な事例(ご自身が説明なさる際に使われる資料)の紹介があるなどして、参加者それぞれが自分ごととして引き寄せて考えることができ、一層、議論が深まりました。

 浅井氏の今回の提案、特にこの二つの図が示されたことにより、共同体感覚について考える際の一つのよりどころができたと思います。貴重な提案と、それを基に議論を深めた参加者の皆様に改めて感謝申し上げたいと思います。

 

 さて、浅井氏の資料「感情・感覚次元」の中に「共感性」があります。この共感性を取り上げ、次回7月23日(木・祝)の第4回個人心理学会会員の集いでは「共感と共同体感覚〜関心を持つということ」として、常任理事である梶野 真氏(アドラー心理学協会)より基調提案があります。なんとあの、ロジャースの共感を取り上げてのお話だそうです。大変楽しみです。(個人的に、アドラーの話をしていると「それはロジャースが言っている」などと言われてしまうことが多いものですから・・・) 

 

文責 佐藤