第2回「個人心理学会会員の集い」ご報告

2020年1月26日(日)10:00-13:00

@東洋学園大学

参加者17名(理事7名、大学院生4名、その他6名)

 

 

 1月26日(日)10:00より第2回の個人心理学会の集いが東洋学園大学で行われました。 前回の「集い」で「事例を基にしたスーパーヴィジョンをぜひ」というリクエストにこたえる形で、参加者が、対等な関係で、スーパーヴァイズし合う「グループスーパーヴィジョン」を行うことにしました。

 

 八巻理事によるファシリテーションによって次のような「ルール」のもと事例について、質問や意見を出し合っていきました。

 

【ルール】

① 話したいことは何でも(この場で)※知識経験を持ち込まない

② 話したくないことは話さない

③ 後で蒸し返さない

(必要に応じて適宜後でリフレクショントークを行う)

 

 事例は「うまく休めている不登校の子どもの場合、共同体感覚をどのように扱っていくか」というものでした。最近では、以前に比べれば学校も周囲の大人も休むことに寛容になりました。一方で、「どこで社会性を身に付ければよいのだろう。人間関係はネットで学ぶだけでよいのだろうか?」という不安や心配もあり、さらに我々アドレリアンは「共同体感覚は大丈夫だろうか」「アドラーは不登校の子どもに何というだろう」と考えるわけです。

 

 提供されたケースを元に様々な意見が出されました。例えば、「自己受容と他者受容の二つのベクトルで共同体感覚を考えていく」というものなど、事例提供者にとっても、参加者にとっても、様々な視点からの考えを聞き、考え、深め、自分事としてそれぞれの現場に持ち帰れるよい機会になったと思います。

 

 ところで「共同体感覚」「ライフスタイル」「早期回想」など、個人心理学会ならではの用語が出されましたが、その一つ一つの言葉の定義を学会としても共有していく必要があると感じました。言葉そのものを研究するのもよいと思いますし、海外の先行研究の翻訳もどなたかにしていただければ嬉しいですし、このような会を通して自然とそろっていく、お互いの納得度が深まっていくのもよいと思いました。

 

 何はともあれ、非常に中身の濃い、参加者全員にとって貴重な2時間になったと思います。今後もまた、このような事例研究の機会を「集い」で設けていきますので、今回参加できなかった会員の皆様、ぜひご参加ください。

 

 次回は来年度5月10日(日)を予定しています。内容等、追ってお知らせいたします。(文責 佐藤)  


◆第2回会員の集いご案内

【第2回 会員の集い】

日本個人心理学会 オープンSV企画のお知らせ

参加者募集

 

 

 先日開催されました「第1回 個人心理学会会員の集い」におきまして、参加者の方から「オープンSV(スーパーヴィジョン)を行って欲しい」とのご意見がありました。

 

 そこで次回の会員のつどいでは、オープンSVの開催を企画しております。

SV…聴き馴染みのない方もいるかもしれません。

 

 SVとは、経験の浅い対人援助職者が、より経験豊かな専門家に自身の困り感や悩みを語り助言を受けるというものです。

 

 通常のSVは、1対1で行われます。オープンSVとはなんなのでしょう?わかりやすく言えば「誰かの困りごとをみんなで話そう」というところです。 相談者、その相談の受け手、聴衆、皆が対等にオープンに話をしてみたらどうなるでしょうか?相談者の方は、話してよかった!と思えるように。他の参加者の方も自身のアドラー実践を振り返る機会に。そして参加者皆さんのアドラーの学びがより深まるように。そんな機会になればと思っております。

 

 そこで、次回に向けて相談者の方を募集したいと思っております。

「自分の臨床にアドラーを活かしたい」、

「アドラー子育てを実践しているが困り感がある」、

「私的な人間関係でなんとかアドラーが使えないか」、

そんな風に思っている方がいましたら、この機会に相談してみてはいかがでしょうか?

 

 当日は、当学会の理事複数名が参加いたします。

参加者の方は、可能な範囲で相談したいケースを1つお持ちください。

会員の皆様と共に、お話しできることを期待しています。

 どうぞお気軽に、ご参加をお申込みください。

 

 

●日 程 : 2020年1月26日(日) 10:00~12:00

●会 場 : 東洋学園大学 本郷キャンパス

●参加資格: 日本個人心理学会 会員

●参加費 : 無料

●お申込 : 事前に事務局メールへ、お名前をお知らせください。

 

メールアドレス:adler.jimu(a)gmail.com

※(a)を半角@に変換してください。