◆アドラー心理学
アドラー心理学は、今から約100年前の1911年にアルフレッド・アドラー(1870年〜1937年)が創設した心理学です。数ある心理学の中でも古く歴史のあるものです。アドラーはフロイトやユングなどと共に研究を行いましたが、自らの流派を形成しました。その流れは現在に至るまで世界に広がりつつ受け継がれています。
◆日本のアドラー心理学
日本でもアドラー心理学の名前は知られています。多くの団体や個人がアドラー心理学を紹介し、書籍も数多く出版され、多様な領域で実践されてきています。
アドラー心理学は、心理療法を探求する臨床心理学や精神医学のみならず、学校心理学、教育心理学、発達心理学、家族心理学、コミュニティ心理学など多くの心理学と関連しています。更に、教育思想や社会思想など思想・哲学も包含する学際的な理論と実践をおこなってきています。
また、その実践は、心理、教育、医療、福祉、子育て支援、産業、行政など非常に幅広く、いわゆる心理職でない職種でも活用されているのが特徴です。
◆設立の経緯
日本個人心理学会は、アドラー心理学の研究と普及(会則第3条)をおこなう心理学の学術団体として2019年3月3日に設立されました。 新しい団体ですが、日本臨床・教育アドラー心理学研究会を母体としております。日本臨床・教育アドラー心理学研究会は、2011年の東日本大震災の年に発足し、9年間の活動を経て、2019年3月3日に日本個人心理学会へと発展的解消をしました。
しかし、それ以外にも、日本個人心理学会は、多くの団体や個人の協力をいただいて学会となりました。
これまでの海外や日本におけるアドラー心理学の様々な実践を踏まえつつ、日本においても多様な研究と実践をさらに積み上げ広げていく場となることを願っています。
◆学会の名称
アドラーは自らの心理学を個人心理学 individual psychology と命名しました。本学会はこの名前を用いています。